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認知度と知名度の違い -マーケターにとって重要なのはどっち?-

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ビジネスにおいて、「認知度」「知名度」という言葉を聞く機会は多くありますが、普段何気なく使っているこの2つの言葉、実は似ているようで、意味が異なるのはご存じでしょうか。
広告やマーケティングに携わる上では、きちんと違いを理解し、使い分ける必要があります。

認知度と知名度の違い

「認知度」と「知名度」は、会社名や商品名だけではなく、その中身まで理解されているかどうかに違いがあります。

「知名度」とは、会社名、商品名、サービス名などの「名前」が知られていることです。
知名度が高ければ、安心感が生まれ、その商品やサービスを手に取ってもらいやすくなります。

それに対して「認知度」は、「その会社が何を得意とした会社であるか」や「その商品にはどんな特徴があり、どのような効果があるのか」といった「中身」まで理解されていることをいいます。

例えば、CMでよく見かける洗濯洗剤。名前はよく知っているけれど、各商品の違いは把握していない、ということはないでしょうか。
これは、知名度が高くても、認知度が低い状態といえます。

知名度をあげる=「名前を知ってもらう」
認知度をあげる=「中身(価値)を理解してもらう」

この違いを明確に理解できていないと、企業の目的が「認知拡大」であったにも関わらず、「社名を連呼するTVCMを流して、知名度は上がったが、肝心の成果がでていない」といったズレが生じてしまう可能性もあります。

2つの言葉の違いについて、改めて把握しておきましょう。

認知度と知名度、どちらが重要?

実は、どちらもマーケティングにとって重要です。

多くの情報・モノがあふれている今の時代だからこそ、いくら知名度が高くても、中身(価値)を理解されていなければ、成果につながりにくいでしょう。
逆に、認知度を高める対策に力をいれていても、知名度自体が低ければ、そもそも商品を知ってもらうことができません。

知名度と認知度、それぞれにバランスよく配分することが大切です。

認知度拡大のためにすべきこと5選

知名度拡大には露出を増やすことが近道なので、一般的にTVCMが効果的といわれます。
では認知度拡大のためにすべきことは何でしょうか。

1.顧客の視点に立ち、ニーズを理解する

顧客は、どのような悩みや困り事があるのか。また、自社商品に何を求め、どんなことを解決してほしいのかを明確にしましょう。
顧客の視点に立って考えることで、自社が伝えたいことだけを押し付けていないか、顧客が本当に求めていることは何かを確認することができます。
既存顧客からのヒアリングはもちろんのこと、インターネットのキーワード検索、サジェストキーワードや関連語を参考にするのも有効な手段です。
はじめはできる限り多くリスト化し、その中から、検索数の多いものをピックアップするなど、需要の高いニーズに絞り込んで整理していきます。

2.ターゲット層を設定し、アピールポイントを導き出す

顧客のニーズに基づいて、具体的なターゲット層を定めていきます。
そして、ターゲットの悩みに対して、自社商品はどう解決できるのか、何を得られるのか、ベネフィットを考えましょう。それが自社のアピールポイントとなります。
例えば、同じ洗濯洗剤であっても、ターゲットが「汗黄ばみをなくしたい」のであれば、洗浄力や抗菌力がポイントになりますが、「赤ちゃんの肌荒れが気になる」であれば、無添加や肌へのやさしさがポイントになってきます。
このように、同じ商品であっても、ターゲット層に応じてアピールするべきポイントは変わってくるということです。

4.競合との差別化

競合を10社程度リストアップすると同時に、各社の強みを書き出してみましょう。
競合と比較していくことで、自社商品が優れている点が見えてくるので、より魅力をアピールしやすくなります。

5.消費者の目に触れる機会を増やす

自社のアピールポイントについて充分に理解できたところで、いかに効果的に消費者に伝えていくかを考えます。
顧客を拡大するためには、すでに商品を知っている見込み顧客だけではなく、まだ知らない層(=潜在顧客)へのアプローチが欠かせません。

TV、雑誌、新聞の折り込みチラシ、看板、ダイレクトメール、インターネット広告など、様々なメディアを組み合わせる「メディアミックス」によって、より多くの潜在顧客にアプローチすることができます。インターネット広告にしてにも、リスティング、SNS、バナー、動画など手法は一つに限りません。各メディア・手法毎に得意な点、不得意な点があります。
それぞれのメディア、広告手法をうまく組み合わせ、特性をいかす広告戦略をたてていくことで、効果的に認知度拡大を図ることができます。

まとめ

認知度と知名度は似ているようで異なり、どちらもマーケティングには欠かせない要素だとご紹介しました。
認知度がアップすると、自社の商品やサービスの特徴を深く知ってもらえることによる売上向上のみならず、ブランディング効果、ファンやリピーターの増加、SNS等での拡散によるさらなる潜在顧客の拡大等が見込めます。
認知拡大のために押さえておくべき点は、顧客ニーズを正しく理解して、ターゲット層を明確化し、適切にアピールすることだといえるでしょう。

ターゲット層を明確にするにはユーザー分析が必要です。そしてそのユーザー層=潜在層へ向けた適切なアプローチが認知拡大に繋がります。まずは現状の施策を分析・診断し、正しくユーザーを理解してみませんか?

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