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マーケティング4.0とは?デジタル時代の消費者と創造するマーケティングとは?

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マーケターの皆さんであれば、昨今の急速なデジタル改革で、消費行動が著しく変化をしていることを実感されているのではないでしょうか?
今回はインターネットやSNSの発展によって情報を取得する事や、消費者同士で情報を交換することが当たり前になった現代において提唱された「マーケティング4.0」という理論をご紹介します。
個客獲得に向け、消費行動の急激な変化に対応できずに悩んでいる方はぜひ参考にしてください!

『マーケティング4.0』とは

マーケティングで自己実現をベースとした手段を用いた概念です。
数々のマーケティング理論を発表してきたアメリカのマーケティング研究者、フィリップ・コトラー教授が提唱した理論の一つです。

『マーケティング4.0』を理解するにあたり、これまでに提唱されていた「マーケティング1.0」「マーケティング2.0」「マーケティング3.0」という概念を知る必要があります。
一つ一つ説明していきましょう。

マーケティング「1.0」「2.0」「3.0」のおさらい

マーケティング1.0【製品主義】

商品を中心に考えたマーケティングが推奨されており、「この商品をどのように売るか」をベースに、商品のメリットやポイントを訴求することに焦点が定められました。

マーケティング2.0【顧客志向】

顧客を中心に考えたマーケティングが推奨され始めました。
「このお客様は何を求めているか」を中心に、顧客視点で商品のポジショニングを定めたり、ターゲットに向けたメッセージ性のあるマーケティング施策が行われるようになりました。

マーケティング3.0【価値主導】

消費者が商品だけでなく企業としての「価値」を重視する傾向が見られ始めました。「顧客に選ばれる良い企業」として「社会貢献」や「SDGs」などの一企業としての社会への役割を担う取り組みが行われるようになりました。

マーケティング4.0は【自己実現】

これまでのマーケティングは商品中心から顧客中心へ、そこから顧客のマインドへ訴えかけるような進化を遂げてきました。
そして現在、欧米では主流となりつつあるのがマーケティング4.0という概念です。
この概念は、消費者が製品を購入することで、自らが「なりたい自分」「あるべき姿」に近づき、「精神的欲求を満たす」事を重要視するようになったため、いかに顧客の自己実現を叶えるかを中心に考えるべきだ、というものです。

インターネットの普及により、消費者は能動的に情報を取得できるようになり、さらにSNSの発達によって、企業の宣伝や広報といった情報よりも、第三者となる同じ消費者の口コミの情報を重視するようになりました。
さまざまな情報を取得し、顧客は「自分の好きなものは何か」「合ったものは何か」に気付き始めます。そして企業はその気付きに寄り添うためにサービスや製品を提供する必要が生じました。

さらに、「自社を好きな顧客」と関係を築いていくことで、最終的に顧客に自社のアンバサダーとして情報も発信してもらう事が、新たな個客を増やす手段のひとつであり、企業の発展にとても重要であるという考え方がマーケティング4.0です。

フレームワーク『5A理論』

これまでのマーケティングでは消費者が商品を購入するまでのプロセスは

  • 認知(Awareness)
  • 態度(Attitude)
  • 行動(Act)
  • 再行動(Act again)

という「4A理論」が主流でした。
しかし、マーケティング4.0に用いられるフレームワークは下記の5つの要素からなる「5A
理論」が用いられます。

  • 認知(Awareness)
  • 訴求(Appeal)
  • 調査(Ask)
  • 行動(Act)
  • 推奨(Advocate)

この5A理論はデジタル社会に置ける顧客の行動を再定義し、従来のフレームワークに代わるカスタマージャーニーとして提唱されました。

従来の4AやAIDMA等のカスタマージャーニーは、認知から行動までの過程において、対象となる人物が絞られ、最終的には顧客が少なくなる漏斗型が特徴的でした。しかし、5A理論の場合は、対象者が減少することがないどころか、顧客が新たな顧客を呼び込むケースもあります。

SNSや口コミサイトなどで商品やサービスについて調査したり、情報共有が当たり前になった昨今では、消費者は「行動」の前に顧客自身のニーズと一致しているかの「調査」を行うことが主流です。

この「消費者の調査」というプロセスが加わった事が従来のカスタマージャーニーとの大きな違いと言えます。
この調査を行う過程で消費者同士の多くの情報共有が行われ、さらに商品を買った顧客が新たな消費者に商品やサービスを推奨するという、宣伝効果を伴った情報拡散がなされる所がこのフレームワークの特徴といえます。

まとめ

マーケティング4.0では顧客をファン化させることがとても大切です。
インターネットやSNSの普及で企業は顧客との親密な関係を築くことも可能な時代になりました。そんな中で、より多くの顧客と繋がり、関係を深めていくことで「自社(商品・サービス)を好きな消費者」を作ることが、認知拡大と新たな顧客獲得への大きな手掛かりになるのです。

また、マーケティング4.0の最終的な目的は「顧客に自社のアンバサダーとして情報も発信してもらう事」です。
顧客の求める商品を顧客の意見と共に創造していく事。そしてそれを顧客自身で他者に広めてもらう事。昨今のマーケティングにはこのような「マーケティング4.0」の考え方が必要不可欠なのです。

しかし、そもそも顧客をファン化させる前に、どのような顧客をナーチャリング対象にしたらいいのか分からない。そんな方はまず「顧客インサイト」を知ることから始めてください。
弊社は顧客自身も気付いていない、ニーズや関心を分析して知ることで個客との新しい関係性を発見するお手伝いをしています。
ぜひ、唯一無二の自社らしい商品・サービスを作る為にお役立てください。

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