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【時代によって変わる消費行動】モノ・トキ・コト…数ある消費行動を理解して活かすために

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消費傾向は時代と共に変化を続けています。
戦後から時代は大きく変わり、今や人口知能(AI)が人間の仕事や生活に深く根付く時代になってきました。このように人々の生活様式が大きく移り変わると同時に、人の消費行動も変容しています。
今回はそんな「消費行動」について、時代の変遷を踏まえて説明していきたいと思います。

消費行動の移り変わり

「モノ消費」というワードは聞いたことがあるのではないでしょうか?
戦後(1950年代後半)の日本は物質的な豊かさを追及していた時代でした。生活をより良くするために最低限のモノを揃えよう、という消費意識の元、白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫が「家電製品の三種の神器」と呼ばれ、普及が促されていました。
そして高度経済成長期(1960年)以降では「新・三種の神器」としてカラーテレビ・クーラー・自動車といった耐久消費財が台頭しました。
この時代は「モノ消費」の全盛期であり、多くの「モノ」を消費することが日本の経済成長を支えていた時代でもありました。

それから徐々に時代は変わり、文化やはやりが移ろうごとに人々の消費の仕方も変化をしていきました。そんな消費傾向をいくつか紹介していきます。

消費傾向

人々は生活するためにお金を使う、という消費行動や”生活をより良くするための消費”、”自分の心を豊かにするための消費”などそのお金の使い方は様々です。

モノ消費

モノを購入で満たす傾向
生活必需品を買いそろえたり、生活を快適にする製品をより良いものに買い替えたりすることで消費が伸びて行きます。

コト消費

体験する(購入)ことで満たす傾向
サービスや商品自体の購入が目的ではなく、その先にある体験を含めて購入するような消費行動を刺します。例えば…

  • 着物のレンタルサービスを利用して京都を散策する
  • 食材を買ってキャンプ場へ向かいBBQをする
  • 材料を買ってオリジナルのハンドメイド作品を作る

トキ消費

今この場でしか体験できない限定的な時を楽しむことで満たす傾向
この消費傾向は「トキ・エモ・ヒト」で重複している部分もあります。ただトキ消費の大きな傾向はその瞬間にしか味わえない体験に参加し、何らかの貢献をする消費行動であると博報堂生活総合研究所が提唱しています。
非再現性・参加性・貢献性の3つの特徴があり、時間や場所が限定されたその1度しか体験できない、そしてその場にいて参加することが目的であり、参加することによって貢献を感じられる、というものです。例えば…

  • 年に1度のハロウィンイベントに仮装して参加する。
  • スポーツのワールドカップを現地で観戦して応援する。

イミ消費

消費することで社会貢献や価値を見出す傾向
その商品・サービスを購買することで、二次的にどのような価値を生み出すのかを大切にした消費行動であり、ホットペッパーグルメ外食総研のエヴァンジェリストの竹田氏が提唱しました。例えば…

  • ふるさと納税を使って、地域活性化を応援する
  • 自然保護や動物保護のNPOなどからグッズを買い、保全活動を応援する

このほかにも社会だけでなく、自分自身の健康につながるような自己主体の消費もイミ消費と呼ばれます。

エモ消費

精神的な満足(エモ)を得るための消費行動
こちらはコラムニストの荒川氏が提唱した消費行動で「感情が満たされる」「心が揺さぶられる」というような体験を実感するために行われる消費行動であります。例えば…

  • 行きづらい絶景スポットへ向かい、写真をSNSに投稿する
  • フィルムカメラやチェキで写真を取る

ヒト消費

“ヒト(芸能人やアーティスト、YouTuber、スポーツ選手)”自体をエンタメとして応援する「推し活」のような消費行動
いわゆる「推し」と呼ばれる、自分が熱狂しているアイドルやアニメキャラクターなどに対して行われる活動で消費する行動をさします。

  • Youtubeなどのライバーに対する投げ銭(スパチャ)
  • アニメキャラクターのグッズを大量購入する(痛バをつくる)

新しい消費行動を活かすためには

最近の消費行動には様々な傾向や意味合いがあります。そしてそれは世代によっても違いがでます。モノ消費はモノの価値として対価が支払われていますが、それ以外の消費行動は単にモノの価値だけではない「意味や体験」を価値として支払われています。そこが昔の消費行動と現在の多様化された消費行動の大きな違いになります。
多様化された消費行動を知ったうえで、どのように活かしていけばいいのか、ここで少し紹介していきます。

いろいろな消費行動に関連を持たせる

ニーズが多様化しているからこそ、そのニーズに答えるにはたくさんの消費行動を意識して取り込んで行く必要があります。
「今のタイミングにあった消費行動」「この年代にあった消費行動」など人一人を取り巻く環境の違いでも消費行動は変化することを意識して接触を試みることが大切です。
また、「ヒト消費」のように人やキャラクターの活動に消費が発生する「推し活」という消費行動はグッズだけではなくイベントやアニメ・舞台などの制作、聖地巡礼などの地域活性化等にも派生し、経済を大きく動かすことができるといっても過言ではありません。

世代ごとの共感を得られるようにする

2023年、現代の消費行動をけん引しているのは10代から20代前半の年齢層だといわれています。
Z世代と呼ばれる彼らの年代はブラウザ検索やサイト訪問よりもSNSの活用が主流です。ソーシャルネイティブといわれ、この世代にとってのSNSはインフラに近い役割を果たしていています。
そのためSNSで話題になることはすなわちZ世代全体に情報が広がる可能性があるのです。「共感を得る」事の重要性を意識するとともに、Z世代の価値観として大きな要素である「エモい(感情的)」をよく研究しエモ消費を意識して接触を試みる必要があります。

まとめ

今回は多種多様な消費行動についてまとめました。
消費傾向は時代の変化によって「モノからコトへ」変化し、そして「コト」からもさらに枝分かれして多様な形態が生まれています。
多種ある中で絶対的な正解はなく、タイミングや人、ニーズなどを深く理解し、どんな消費行動に当てはめればマッチするのかを見極めていく必要があります。

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