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セールス・イネーブルメントとは?営業成果を最大化する仕組み

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近年、ビジネスの現場ではAIやITツールなど新しいソリューションが身近になり、営業が求められる役割も変化しています。
セールス・イネーブルメントは、営業力を強化し、営業チームの生産性と成果を最大化するための多角的なアプローチです。
今回はセールス・イネーブルメントとは何か、導入の手順などについて解説します。

セールス・イネーブルメントとは?

セールス・イネーブルメント(Sales Enablement)とは、営業組織がより効率的に成果を最大化するために必要な知識・スキル・ツール・プロセスなどを、体系的に提供・支援する取り組みを指します。
「どうすれば営業担当が継続的に成果を出せるか」を戦略的に設計する考え方です。

従来の営業支援(Sales Support)が「営業の事務作業や一部の資料作成を補助する」役割だったのに対し、セールス・イネーブルメントは営業の成果に直結する包括的な支援体制です。
マーケティングや人材育成、データ活用を巻き込みながら、中長期的な成長を支えます。

なぜ、今セールス・イネーブルメントが求められているのか

2021年に発表されたResearch and Markets社のレポートによると、セールス・イネーブルメントツールの市場は世界で13億米ドルと推定され、2027年には3倍以上にまで拡大すると予測されています。

近年営業の現場を取り巻く環境は、競争の激化、顧客の購買行動の変化などの要因から大きく変化しています。
従来の属人的なスキルでは限界があり、データ・コンテンツ・教育を組み合わせた組織的な営業力強化が見込まれるセールス・イネーブルメントが注目されているのです。

営業活動の属人化を打開

特定の営業担当のスキルや経験に依存している状態では、その担当者の退職によって営業成績が落ちてしまうリスクがあります。
成功事例やノウハウを標準化・可視化し、誰でも再現可能な形にすることが大切です。
セールス・イネーブルメントは、属人化を解消し、組織全体の営業力を底上げする仕組みを構築できる手法なのです。

顧客の購買行動の変化とニーズの多様化

商品やサービスを比較検討する際、顧客は営業担当者に接触する前に、オンラインで多くの情報を収集しています。さらに、顧客ニーズも多様化しており、これまでの一律なアプローチでは対応が難しくなってきています。
そのため営業担当者は単なる情報提供者ではなく、顧客の課題解決を支援するアドバイザーとしての役割が求められます。
より高度な専門性を持ち、信頼性を高める必要があるのです。

ITツールの進化と普及

IT技術の進化により、SFA(営業支援システム)やMA(マーケティングオートメーション)といった営業支援ツールの利用が増えたことと、営業活動のデータ化と可視化が進んでいます。
2020年以降のコロナ禍で非対面での営業方法が模索された結果も相まって、マーケティング部門が獲得できるリードの質や量が向上しましたが、従来の営業組織ではそのリードに対して適切なアプローチができず、受注に繋げることができないという問題点が見えてきました。
セールス・イネーブルメントを活用し、より戦略的な営業活動が求められているのです。

セールス・イネーブルメントツールでできること

近年注目されている「セールス・テック(SalesTech)」は、SFA、MA、CRM(顧客管理システム)など、テクノロジーを活用して営業活動の効率化や成果向上を目指す考え方です。
セールス・イネーブルメントでも、こうしたツールの活用は欠かせません。
複数のセールス・テックを組み合わせれば、取り組みの精度とスピードをさらに高められます。

営業資料の管理と共有

提案書や導入事例などの営業資料を担当者が各々作成するのではなく、一元管理し、全員が常に最新の情報を利用できる環境を整備します。
組織的に成果を測定し、改善を繰り返すことで、営業活動の効率化と成約率の向上が期待できます。

教育・トレーニングプランの体系化

属人的になりがちなOJTだけに頼らず、現場のノウハウを収集・体系化し、教育プログラムとして整備することで、育成のスピードと質を底上げします。

 SFA/CRM/MAを連携

SFA:案件進捗の可視化と営業間の連携強化
CRM:顧客接点履歴の蓄積と関係構築
MA:見込み顧客の興味・関心度合いの把握

従来は別部門で運用されがちだったこれらのツールを統合し、リード獲得から契約まで一貫した管理・最適化を実現します。

データ分析とレポート

営業データを統合して分析することで、属人化されがちであったスキルや知見を共有し、組織全体の営業スキルを高められます。
また、顧客ニーズを的確に捉えられるようになるため、ニーズに基づいた施策を実施することができ、生産性と売上の両方を伸ばします。

営業プロセスの可視化

リード獲得から商談・クロージングまでの流れを見える化し、課題の早期発見と改善を可能にします。
アプローチ方法も明確化されるため、人材育成や組織全体の営業力向上につながります。

セールス・イネーブルメントツールの手順

セールス・イネーブルメントを効果的に導入するには、段階的なアプローチが必要です。

1.現状分析

SFA/CRMなどのツールを利用して、顧客情報や営業活動のデータを収集・分析します。
現在の営業プロセスにおいて、チームの強みや弱み、何がボトルネックとなっているのかを洗い出し、課題を明確にします。
営業、マーケティング双方の現場へのヒアリングも必要です。

2.目標設定

現状を踏まえ、営業サイクルの短縮、成約率向上、顧客獲得単価を下げるなどの具体的な目標を設定します。
営業、マーケティングだけではなく、経営層とも共通認識を持つことも大切です。

3.施策立案

現状分析の結果、現在の営業組織の能力向上のための施策を立案します。

教育の整備

営業スキル、商品知識、顧客対応スキルを向上させる勉強会を実施したり、最新の営業資料や提案テンプレートを用意し、各個人のスキル標準化を図ります。

営業ツールの導入・体制構築

営業活動の効率化のため、SFA/CRM/MAなどのツールを導入・連携し、営業現場のワークフローを確立します。

4.効果測定

実行した施策の進捗を追い、効果測定します。
例えば、研修プログラムを実施したとしたら、どのプログラムが有効だったのか、またはあまり効果がなかったのかを検証し、営業チームや組織にフィードバックします。
成功事例を共有することで、組織全体のレベルアップを図ることができます。
また、効果が薄かった施策については新たな施策を立案し実施していくことも大切です。
継続的に改善を繰り返すことで初めて、セールス・イネーブルメントの効果を最大限に発揮できるのです。

まとめ

セールス・イネーブルメントの市場は成長を続けており、日本でも導入する企業が増えてきています。
セールス・イネーブルメントは単なる営業支援ではなく、営業の成果を最大限に高めるための組織改革です。
競争が激化し、顧客ニーズが多様化する現代において、営業だけはなくマーケティング・人事・経営層など、組織全体が連携して、営業成果を出すための活動をしていくことが重要になってきているのです。
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